溶接
JASS6(建築工事標準仕様書 鉄骨工事)に基づく鉄骨精度検査基準です。許容差は、限界許容差と管理許容差に区分されています。
- 限界許容差:これを超える誤差は原則として不良品として再製作
- 管理許容差:95%以上の製品が満足するような製作目安の基準値
付表1 工場製作および組立て
| 名称 | 許容差 | |
|---|---|---|
| 管理許容差 | 限界許容差 | |
| (1) 寸法等の許容差(部材の長さ) | e≤2mm | e≤3mm |
| (2) 重要な端手の予定位置 | e≤2mm | e≤3mm |
| (3) 突合せ継手の喰い違い | t≤15mm:e≤1mm t>15mm:e≤1.5mm | t≤15mm:e≤1.5mm t>15mm:e≤10t |
| (4) ルート間隔(裏当て金あり) | 板厚 ≤4mm: ルート間隔 ≤5mm 板厚 >4mm: ルート間隔 ≤7mm | ガスシールドアーク半自動溶接: 隙間で金なし セルフシールドアーク半自動溶接: Δa≤2mm 被覆アーク溶接: Δa≤3mm |
| (5) ルート間隔(裏はつり) | Δa≤1mm | Δa≤2mm |
| (6) ルール間 Δa | Δa≤2mm | Δa≤3mm |
| (7) ベベル角度 Δα | Δα≥−2.5° | Δα≥−5° |
| (8) 開先角度 Δα | Δα≥−5° | Δα≥−10° |
| (9) 切削面のあらさ | 曲先内 100μmRz以下 自由端面 100μmRz以下 | 曲先内 100μmRz以下 自由端面 100μmRz以下 |
| (10) 切削面のノッチ深さ d | 曲先内 d≤0.5mm 自由端面 d≤0.5mm | 曲先内 d≤1mm 自由端面 d≤1mm |
| (11) 切削後の直角度 | t≤40mm:e≤1mm t>40mm:e≤40t | t≤40mm:e≤1.5mm t>40mm:e≤401.5t |
| (12) 仕口のずれ e | t≥ls:e≤152lかつe≤3mm t<ls:e≤15tかつe≤4mm | t≥ls:e≤152lかつe≤4mm t<ls:e≤15tかつe≤5mm |
| (13) 接続組立 部材断面のそろい e | e≤2mm | e≤3mm |
付表2 高力ボルト
| 名称 | 許容差 | |
|---|---|---|
| 管理許容差 | 限界許容差 | |
| (1) 孔のずれ ΔP | e≤1mm | e≤1.5mm |
| (2) 孔相互の乱れ ΔP | −1mm≤ΔP≤+1mm | −1.5mm≤ΔP≤+1.5mm |
| (3) 孔の食い違い e | e≤1mm | e≤1.5mm |
| (4) 高力ボルト締結後の肌すき g | Δa≤−2mm Δa≤−2mm 片側接合面積累計 1/3以下 | Δa≤−3mm かつ隙間全部接触具体積 1/30以下 |
| (5) 孔のばらつき、はじあき、へり、あき Δa | 隅肉溶接併用: ボルト、接合工ガイドは接触面等に関係なし カップルの敷小検視接距離管理: ブリッジの最小縁離距離を満足する | 隅肉溶接併用: ボルト、接合工ガイドは接触面等に関係なし カップルの敷小検視接距離管理: ブリッジの最小縁離距離を満足する |
付表3 溶接
| 名称 | 許容差 | |
|---|---|---|
| 管理許容差 | 限界許容差 | |
| (1) 隅肉溶接のサイズ ΔS | 0≤ΔS≤0.3SかつΔS≤4mm | 0≤ΔS≤0.5SかつΔS≤5mm |
| (2) 隅肉溶接の余盛の高さ Δa | 0≤Δa≤0.4SかつΔa≤4mm | 0≤Δa≤0.6SかつΔa≤6mm |
| (3) 全溶け込み溶接 隅肉併用の溶接サイズ Δh | B < 15mm: 0<Δh+Δa≤3mm 15mm ≤ B < 25mm: 0<Δh+Δa≤254B 25mm ≤ B: 0<Δh+Δa≤4mm | B < 15mm: 0<Δh+Δa≤5mm 15mm ≤ B < 25mm: 0<Δh+Δa≤256B 25mm ≤ B: 0<Δh+Δa≤6mm |
| (4) 全溶け込み溶接 継続両面の余盛り高さ Δh | B < 15mm: 0<Δh+Δa≤3mm 15mm ≤ B < 25mm: 0<Δh+Δa≤254B 25mm ≤ B: 0<Δh+Δa≤4mm | B < 15mm: 0<Δh+Δa≤5mm 15mm ≤ B < 25mm: 0<Δh+Δa≤256B 25mm ≤ B: 0<Δh+Δa≤6mm |
| (5) 全溶け込み継手 裏当て金あり 余盛の高さ Δh | l ≤ 40mm: 0≤Δh≤7mm l > 40mm: 0≤Δh≤4l−3mm | l ≤ 40mm: 0≤Δh≤10mm l > 40mm: 0≤Δh≤4lmm |
| (6) 全溶け込み継手(裏はつり)の余盛高さ Δh | l ≤ 40mm: 0≤Δh≤7mm l > 40mm: 0≤Δh≤8lmm | l ≤ 40mm: 0≤Δh≤10mm l > 40mm: 0≤Δh≤4lmm |
| (7) アンダーカット e | 完全熔込み溶接: e≤0.3mm 隅肉間接応力溶接: e≤0.3mm | 完全熔込み溶接: e≤0.5mm 隅肉間接応力溶接: e≤0.8mm |
| (8) 突合せ継手 のど厚不足 e | 0.7mm以下の場合各離散的300mmあたり離散密度数30mm以下かつ1箇所の離散幅3mm以下 | 1mm以下の場合各離散的300mmあたり離散密度数30mm以下かつ1箇所の離散幅≤1mm以下のは3箇まで計算する |
| (9) 仕口のずれ e | t≤15mm:e≤1mm t>15mm:e≤15t | t≤15mm:e≤1.5mm t>15mm:e≤101.5t |
| (10) ビード表面の不整 e | t≥ls:e≤152lかつe≤3mm t<ls:e≤15tかつe≤4mm | t≥ls:e≤152lかつe≤4mm t<ls:e≤15tかつe≤5mm |
| (11) ピット | 溶接長300mmあたり1個以下、ただしピットの大きさが1mm以下のは3個まで計算する | 溶接長300mmあたり1個以下、ただしピットの大きさが1mm以下のは3個まで計算する |
| (12) 割れ | あってはならない | あってはならない |
| (13) オーバーラップ | 著しいものはならない | 著しいものはならない |
| (14) スタッド溶接 溶接の仕上がり高さ・傾き ΔL,θ | −1.5mm≤ΔL≤+1.5mm θ≤5° | −2mm≤ΔL≤+2mm θ≤5° |
付表4 柱・梁
| 名称 | 許容差 | |
|---|---|---|
| 管理許容差 | 限界許容差 | |
| (1) 柱の長さ ΔH | H < 10m: −3mm≤ΔH≤+3mm H ≥ 10m: −4mm≤ΔH≤+4mm | H < 10m: −5mm≤ΔH≤+5mm H ≥ 10m: −6mm≤ΔH≤+6mm |
| (2) 階高 Δh | −3mm≤Δh≤+3mm | −5mm≤Δh≤+5mm |
| (3) 梁の長さ ΔL | −3mm≤ΔL≤+3mm | −5mm≤ΔL≤+5mm |
| (4) せい ΔD | D < 800mm: −2mm≤ΔD≤+2mm D ≥ 800mm: −3mm≤ΔD≤+3mm | D < 800mm: −3mm≤ΔD≤+3mm D ≥ 800mm: −4mm≤ΔD≤+4mm |
| (5) 仕口部のせい ΔD | D < 800mm: −2mm≤ΔD≤+2mm D ≥ 800mm: −3mm≤ΔD≤+3mm | D < 800mm: −3mm≤ΔD≤+3mm D ≥ 800mm: −4mm≤ΔD≤+4mm |
| (6) 仕口部の長さ ΔL | −3mm≤ΔL≤+3mm | −5mm≤ΔL≤+5mm |
| (7) 仕口部の角度 e | e≤300Lかつe≤3mm | e≤200Lかつe≤6mm |
| (8) 梁に取付くブラケット、ダイアフラム位置 ΔL,ΔV,Δd | −3mm≤ΔV1≤+3mm かつΔV1+∣ΔV1∣≤4mm d < 800mm: −2mm≤Δd≤+2mm d ≥ 800mm: −3mm≤Δd≤+3mm | −5mm≤ΔV1≤+5mm かつΔV1+∣ΔV1∣≤6mm d < 800mm: −3mm≤Δd≤+3mm d ≥ 800mm: −4mm≤Δd≤+4mm |
| (9) ブレースの長さ ΔV,Δd | −3mm≤ΔV1≤+3mm かつΔV1+∣ΔV1∣≤4mm d < 800mm: −2mm≤Δd≤+2mm d ≥ 800mm: −3mm≤Δd≤+3mm | −5mm≤ΔV1≤+5mm かつΔV1+∣ΔV1∣≤6mm d < 800mm: −3mm≤Δd≤+3mm d ≥ 800mm: −4mm≤Δd≤+4mm |
| (10) 溶接組立柱梁端面の直角度 e | 組合部: e≤100Dかつe≤2mm 一般部: e≤1002Dかつe≤4mm | 組合部: e≤2003Dかつe≤3mm 一般部: e≤1003Dかつe≤6mm |
| (11) 幅 ΔB | −3mm≤ΔB≤+2mm | −3mm≤ΔB≤+3mm |
| (12) H形断面の直角度 e | 探合部: e≤100bかつe≤1mm 一般部: e≤100bかつe≤1.5mm | 探合部: e≤1002bかつe≤2mm 一般部: e≤2003bかつe≤3mm |
| (13) ウェブの心ずれ e | e≤2mm | e≤3mm |
| (14) ウェブの曲がり e | e≤150Dかつe≤4mm | e≤100Dかつe≤6mm |
| (15) 柱の曲がり e | e≤1500Hかつe≤5mm | e≤1000Hかつe≤8mm |
| (16) 梁の曲がり δ | δ≤1000Lかつδ≤10mm | δ≤10001.5Lかつδ≤15mm |
| (17) 柱のねじれ θ | e≤1500Hかつe≤5mm | e≤1000Hかつe≤8mm |
| (18) 鋼板長さ高さ ΔH,ΔL | −3mm≤ΔH≤+3mm −3mm≤ΔL≤+3mm | −5mm≤ΔH≤+5mm −5mm≤ΔL≤+5mm |
| (19) メタルタッチ e | e≤10001.5D | e≤10002.5D |
| (20) ベースプレートの折れおよび切り口 | e≤2mm | e≤3mm |
付表5 工事現場
| 名称 | 許容差 | |
|---|---|---|
| 管理許容差 | 限界許容差 | |
| (1) 建物の倒れ e | e≤4000H+7mm かつe≤30mm | e≤2500H+10mm かつe≤50mm |
| (2) 建物のたわみ e | e≤1000Lかつe≤20mm | e≤2500Lかつe≤25mm |
| (3) アンカーボルトのずれ a | 露出用アンカーボルト 埋め用アンカーボルト −3mm≤Δa≤+3mm | 露出用アンカーボルト 埋め用アンカーボルト −5mm≤Δa≤+5mm |
| (4) 柱据え付け面の高さ ΔH | −3mm≤ΔH≤+3mm | −5mm≤ΔH≤+5mm |
| (5) 工事現場施工 工費の際さ ΔH | −5mm≤ΔH≤+5mm | −8mm≤ΔH≤+8mm |
| (6) 梁の水平度 e | e≤1000L+3mm かつe≤10mm | e≤700L+5mm かつe≤15mm |
| (7) 柱の傾れ e | e≤1000Hかつe≤10mm | e≤700Hかつe≤15mm |
参考文献
- 建築工事標準仕様書6 鉄骨工事(JASS6)- 日本建築学会
